IPOメルカリの初値は5000円

フリーマーケットのメルカリが19日、東京証券取引所の新興市場に株式を上場した。取引開始直後から買い注文が殺到し、午前10時現在、初値が付かない状況が続いている。
公開価格は1株3000円。初値がこれをどの程度上回るか注目される。公開価格に基づく時価総額は約4000億円となり、今年に入って最大規模の上場となった。同社は上場に伴う新株発行により最大630億円を調達。国内外での利用者拡大のための広告宣伝費や新規事業開発費に充てる。
同社は2013年、山田進太郎会長兼CEOが創業した。スマートフォンを使って不要品を売買できるサービスを展開し、売買額の1割を出品者から徴収する。手軽さから利用者が急増し、17年6月期の流通総額は前年比1.8倍の2300億円となる一方、盗品などの不正出品が相次ぎ、昨冬から利用者の本人確認を強化した。

IPOメルカリの初値は5000円」への2件のフィードバック

  1. メルカリは、他のIT企業と異なりスマートフォンをベースにアプリ開発を進めてきた。その結果、スマートフォン上でフリーマーケットのように消費者同士が物品などを取引する使いやすさがヒットし、目覚ましい成長を遂げてきた。今後、そのプラットフォームを生かし、さらなる事業分野の拡大を目指している。その意味では、メルカリには大きな期待がかかっている。
    一方、メルカリには、これからまだやらなければならないこともある。盗品の出品など、コンプライアンス体制の強化は喫緊の課題といってもよいだろう。現在は、主に人間の目に頼る手法で法令に違反する出品などを摘発していると言われている。しかし、それはいずれ限界に直面するだろう。

    メルカリには、輝かしい将来性があることは間違いない。その一方、将来のためにやらなければならないことも多い。海外事業の拡充を図るためにも、メルカリは法令遵守の体制を強化し、安心かつ安全な取引環境を整備しなければならない

  2. メルカリのビジネスモデルには、興味深いポイントが多い。スマートフォンという日常生活に欠かせないデバイスをベースに、同社は個人間の取引を仲介してきた。取引が成立すれば、メルカリは手数料を得る。これがビジネスモデルだ。

    具体的には、ネットワーク上での“フリーマーケット”のプラットフォームを提供し、消費者と消費者(個人同士)がダイレクトに取引を行うこと(C2C、Consumer to Consumer)を可能にした。その上で、メルカリは出品者から売り上げ代金の10%を手数料として徴収し、収益を獲得してきた。

    突き詰めていえば、メルカリが目指していることは、スマートフォンを用いた個人の需要と供給の“マッチング”だ。スマートフォンを使う利点は、出品したいモノの写真を撮り、ネット空間に出品し、売り上げを管理するなど、すべてのプロセスを片手で、簡単に行えることだ。パソコンではこうはいかない。

    このマッチングは、ありそうでなかった。わたしたちが必要なモノやサービスを手に入れる場合、企業から購入することが多い。しかし、欲しいモノやコトを提供してくれるお店が、常にあるとは限らない。

    メルカリは、スマートフォンのアプリ上でウインドウショッピングをするような気軽さで、「あったらいいな」と思うものを何気なく探し、見つかれば買うことを可能にした。それは大手企業がカバーしきれてこなかった経済圏といえる。“ありそうでなかった”ビジネスを、メルカリはスマートフォンという生活に欠かせない要素を用いることで実現した。それがメルカリの強さであり、興味深いポイントだ。

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