月面に衝突した可能性高い”ISPACE”
東京のベンチキャー企業「アイスペース」は26日、月面着陸を目指したが通信が途絶え失敗した。
同社が開発した無人着陸船は、幅2・6㍍、高さ2・3㍍で、重さは340㌕。月上空100㎞を回っていたが、約1時間かけガスの噴射で減速しながら、アトラスクレーター(直径約87㎞)近くの「氷の海」と呼ばれる場所に26日午前1時40分頃に着陸する予定だった。
宇宙スタートアップ「アイスペース」は、26日未明、月面着陸船の月への着陸を試みた。午前2時時点では東京都内の管制室で着陸船との通信が途絶えている。通信が確立できれば着陸は「成功」となるが、状況は調査中でなお不明。成功すれば民間では世界初の快挙となる。
着陸船は2022年12月に、米スペースXのロケットで打ち上げられ、宇宙空間を4カ月半航行して月に着陸する計画だった。着陸船には宇宙航空研究開発機構が開発した小型ロボットなど、7つの荷物を搭載している。着陸が成功していればロボットは月面に放出され、動作の確認後に月面のデータを収集する予定だ。アイスペースは着陸船の脚に備えたカメラで月の砂を撮影し、米航空宇宙局に所有権を販売する契約も結んでいる。
📹 月面着陸失敗の失望感からアイスペース株の売りが殺到 2日連続ストップ安だ!
26日午前の東京株式市場で、アイスペース株に売りが殺到し、ストップ安の水準で値が付かない状態となった。昨年打ち上げた探査機が同日未明、月面への着陸を試みたものの、通信が途絶えて失敗。これを受け、失望感から売り注文が殺到した。
この日は、制限値幅いっぱいのストップ安で取引を終えた。終値は前日比400円安の1590円。27日も制限値幅いっぱいのストップ安の1190円でも値が付かない状態が続いた。
同社は、4月12日に東証グロース市場に上場。初日は、公開価格の2,3倍を付けて取引された。宇宙ベンチャー初の上場で、民間初の月面着陸に期待を集め、19日には2373円の高値を付けた。