てるみくらぶ 詐欺事件

経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」による融資詐欺事件で他の銀行からも融資名目で現金約1億5千万円を騙し取った疑いで警視庁捜査2課は詐欺容疑で社長の山田千賀子被告(67)を再逮捕する方針を固めた。

山田被告の逮捕は3回目。関係者によると、山田被告は利益を水増しした偽造の決算書などを作成して銀行に示し、融資名目で現金1億5千万円を騙し取った疑いがある。

山田被告は同様の手口で三井住友銀行から現金計約4億円を騙し取ったとして捜査2課に逮捕され、その後、起訴された。同社の経営破綻で、海外旅行先で宿泊施設を利用できなくなったり、帰国できなくなるなど8、9万人に影響が出ている。

てるみくらぶ 詐欺事件」への1件のフィードバック

  1. 今年3月、東京地方裁判所へ破産を申請し、手続中の旅行会社「てるみくらぶ」本社 東京都渋谷区が虚偽の書類を銀行に提出して約2億円の融資をだまし取っていたとして警視庁捜査2課が同社の山田千賀子社長などを11月、詐欺などの容疑で逮捕した。

    負債総額約151億円と旅行業として戦後4位の大型倒産になった。

    売上は年間約150億円ほど。資本金6000万円で従業員数130人だからサービス業としては「ギリギリ大企業」。最大手JTBの売上高約1兆3500億円と比べれば1%程度の吹けば飛ぶような会社だ。

    創設は1998年。主に若者向けの海外パッケージツアーを格安で提供して急成長した。武器は「ネット販売」で、WEBサイトではハワイ、中韓や台湾、東南アジアやオセアニアの実績をうたっていた。

    山田社長は3月、事業が行き詰まった理由として「航空機の小型化による余剰席減少」を挙げた。

    海外旅行といえば「ジャンボジェット」に代表される大型が主流。同時に日本では大手金融機関が次々に倒産する金融危機が発生していて航空会社は景気低迷でゴッソリ消えた団体客目当ての席を埋めるのに必死となり「てるみくらぶ」のような新興企業にも安く売り、この追い風で格安ツアーが可能となった。

    その席が「減少」した理由の1つは経営環境の変化でしょう。2010年の日本航空経営破綻などで収益二の次の体質が許されなくなる。こうなると売りの「格安」は足かせへと逆回転する。

    そもそも旅行会社は「旅行代理店」とも呼ばれるように代理業の側面が濃く利幅は薄い。客からすれば「結構なカネを旅行会社に支払った」という印象でも実際には航空料金やホテルの宿泊代へ右から左に消えていく体質である。

    事業会社も旅行業へ参入しスマホで航空券やホテルなどを自由に選ぶスタイルが増えてオンライン旅行会社が台頭してきた。2012年から国内3社が相次いで就航したLCCはコスト削減のためネットでの直接販売が原則。「てるみくらぶ」の顧客層である若者も「もうパッケージはいらない」と考え出した。

    そこで山田社長らは「いや、パッケージがいい」としがちなシニア層を新たな顧客としようともくろみ新聞広告に力を入れ始めたものの経費がかさんで業績がさらに悪化した。高額ツアーで利益を上げて一発逆転を狙うも肝心のシニア富裕層は動かず惨敗したもようです。

    ここから多くの人を困らせた悪あがきが本格的にスタート。赤字が常態化したのに決算をごまかして黒字企業にみせかけ、他方で「現金一括入金キャンペーン」という禁断の果実に手を出した。

    それでも「安い」に惹かれた客に悲劇が訪れました。てるみくらぶを通して海外に渡ったら支払い済みのはずのホテル代を請求されたり帰りの航空券が予約されていなかったりという被害が続出したのです。

    本来、旅行会社が手配しなければならなかったのに借金返済に優先されたもようで自転車操業そのものです。ついにはメールでも電話でも連絡が取れなくなって現地で立ち往生するケースも。

    在外公館は金の立て替え払いなどはできないので観光庁が安全確保のため追加支払いには応じるよう勧めたり在外公館が日本からの送金方法を教えてくれるなどと呼びかける騒ぎに発展した。

    旅行業法ではこうした事態に備えて代金を弁済する仕組みを設けている。日本旅行業協会に分担金を納めておき、てるみくらぶの義務は2400万円。その5倍の1億2000万円が弁済上限となり、同社の申し込まれた代金総額は約100億円と多大で全額弁済にはほど遠い状況になった。

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