富士フイルムは、新型コロナウイルスの治療薬として期待される「アビガン」を増産する。
7月には月産10万人分、9月には30万人分を生産、政府方針の200万人分の備蓄を急ぐ__
アビガンは富士フイルム富山化学が開発し、ほかの薬が効かない場合にだけ使える新型インフルへの薬として2014年に国内で承認を受け、政府が備蓄する。
妊婦に対しては、胎児に副作用が出るおそれがあるため使えない。日本感染症学会の「治療の考え方」では、新型コロナ患者へは新型インフル患者の3倍投与するとされている。
新型コロナ感染症にはまだ治療薬がなく、アビガンのほかエボラ出血熱、HIV、膵炎、ぜんそくなどさまざまな病気の薬が効くかどうか、世界で試験が続いている。
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前日の米国市場は揃って下落。日経平均も大きく続落した。
富士フイルムは、アビガンの生産水準を9月にまでに7倍まで引き上げるとして1%超の上昇。その他、ソニーと新型コロナウイルス感染症対策で協業すると発表したエムスリーが3%超と上伸した。