金を返さないのは泥棒と一緒

「SBI」北尾吉孝社長は新生銀行を猛烈批判した

インターネット金融大手「SBIホールディングス」の北尾吉孝社長は28日、同社が株式の公開買い付けを実施している新生銀行の経営について「(注入を受けた公的資金約3500億円の)金を返さないのはありえない。泥棒と一緒」と厳しく批判した。

貸したお金を返さないのは詐欺(刑法第241条1項)

TOB開始後、北尾氏が直接、新生銀について言及するのは初めて。新生銀は同日、買収防衛策の発動を諮る議案を盛り込んだ臨時株主総会の招集通知を公表するなど対抗姿勢を強めており、TOBをめぐる両社のあつれきは一層激しくなりそうだ。

金を返さないのは泥棒と一緒」への1件のフィードバック

  1. 北尾氏は、新生銀の買収に成功すれば、証券と銀行の口座連携など相乗効果が期待できると説明。「新生銀買収に何の魅力があるのと言われるが、我々なら変えられる」と自信を示した。

     ◇買い付け価格引き上げ、応じない姿勢◇
    新生銀が検討する買収防衛策について「やられたらいい」と突き放し、新生銀がTOBに賛成する条件としている買い付け価格引き上げについても「びた一文も増やすつもりはない」と応じない姿勢を示した。

    新生銀は株主に新株予約権を割り当て、SBIの持ち株割合を下げるポイズンピル(毒薬条項)と呼ばれる買収防衛策の検討を進めているほか、SBIに代わるホワイトナイト(友好的な出資企業)探しを続けている。北尾氏は「(SBI以上の価格で)ホワイトナイトが買うならどうぞ、お譲りします」と述べ、新生銀側を挑発した。

    2000年に発足した新生銀行(旧日本長期信用銀行)は、当初「常軌を逸したやり口」と指摘された苛烈な“貸し剥がし”を行い、法人顧客の基盤を失った(10月13日掲載「公的資金を返せない新生銀行“ダメダメ”だった21年間」)。このやり方はそれ以後、経営を圧迫し続けた。法人取引に代わる安定的な事業モデルを構築できなかったからだ。それは“自業自得”でもあった。

     八城政基社長の主導で模索したのは個人顧客向けの「リテールバンキング」強化だった。八城氏は、個人ローンなどリテール部門に力を入れて成長した米大手銀行シティバンクの在日代表を務めており、当然の選択と言えた。ATM(現金自動受払機)の手数料無料化などを打ち出し、銀行サービスの顧客満足度でトップに躍り出たときもあった。

コメントを残す